許容電圧降下計算ツール

電圧降下 計算ツール

断面積(sq)50Hz60Hz
R(90℃)XR(90℃)X
212.00.09912.00.119
3.56.760.0916.760.11
5.54.340.0914.340.11
83.010.0873.010.104
141.710.0821.710.099
221.080.0821.080.098
380.6260.0770.6270.092
600.3970.0760.3970.092
1000.2390.0770.2400.092
1500.1600.0740.1600.089
2000.1210.0750.1220.090
2500.09850.0730.09950.088
3250.0770.0720.07830.086
断面積(sq)50Hz60Hz
R(90℃)XR(90℃)X
83.010.1143.010.137
141.710.1071.710.128
221.080.1031.080.123
380.6260.09550.6260.115
600.3970.0910.3970.11
1000.2390.0880.2400.106
1500.1590.08460.1600.102
2000.1210.08590.1210.103
2500.09810.08360.09890.10
3250.07640.08160.07750.098
4000.06330.08080.06460.097
5000.05190.08090.05340.097

出典:フジクラダイヤケーブル株式会社 Webサイト

電圧降下を計算するには、まず使用するケーブルの 交流抵抗 Rリアクタンス X を技術データ表から読み取ります。

記号名称単位説明
R(90℃)交流抵抗Ω/km導体温度90℃時の交流抵抗値。ケーブル種別・断面積・周波数によって異なる
XリアクタンスΩ/kmケーブルのインダクタンスに起因する交流の抵抗成分

読み取り例:600V CV 2C/3C・60Hz・断面積 38sq の場合 → R = 0.627 Ω/km、X = 0.092 Ω/km

データ表の値はすべて 導体温度 90℃ 時の値です。実際の周囲温度が 90℃ 以外の場合は、次のステップで温度補正が必要です。

銅導体の抵抗値は温度によって変化します。周囲温度が 90℃ 以外の場合、次の式で補正します。

rt = R(90℃) × { 1 + 0.00393 × (θ − 90) }
記号意味
rt温度補正後の導体抵抗 [Ω/km]
R(90℃)データ表から読み取った基準抵抗値 [Ω/km]
0.00393銅の抵抗温度係数 [1/℃](固定値)
θ実際の周囲温度 [℃]
計算例:38sq / R(90℃) = 0.627 Ω/km / 周囲温度 40℃ の場合
補正係数 K = 1 + 0.00393 × (40 − 90) = 1 − 0.1965 = 0.8035
rt = 0.627 × 0.8035
→ rt = 0.5038 Ω/km
周囲温度が 90℃ より低い(通常環境)場合、補正係数は 1 より小さくなり、実際の抵抗は基準値より小さくなります。

電圧降下はケーブルの有効成分(抵抗)と無効成分(リアクタンス)の両方から生じます。それぞれに対応した力率と無効率が必要です。

cosφ(力率): 入力値をそのまま使用
sinφ(無効率)= √(1 − cosφ²)
計算例:力率 cosφ = 0.85 の場合
sinφ = √(1 − 0.85²) = √(1 − 0.7225) = √0.2775
→ sinφ = 0.527
力率の入力がない場合は cosφ = 0.85(一般的な低圧設備の標準値)を使用します。

配線方式によって電流が流れるルートの数が異なるため、電圧降下の計算式に係数 m を乗じます。

配線方式係数 m理由
単相2線式2往路・復路の2本の導体で電圧降下が生じるため
単相3線式(100V回路)1不平衡電流のみを計算するため係数は1
三相3線式√3 ≒ 1.732三相電圧と線間電圧の関係による

ここまでで求めた各値を電圧降下の公式に代入し、ケーブル全体での電圧降下量を算出します。

e = m × I × (L ÷ 1000) × (rt × cosφ + X × sinφ)
記号意味単位
e電圧降下量V
m配線方式係数
I電流A
L ÷ 1000ケーブル長(mをkmに換算)km
rt温度補正後の導体抵抗Ω/km
XリアクタンスΩ/km
cosφ力率
sinφ無効率
計算例:三相3線式・38sq・I=15A・L=30m・θ=40℃・cosφ=0.85・60Hz
m = 1.732、rt = 0.5038 Ω/km、X = 0.092 Ω/km、sinφ = 0.527
e = 1.732 × 15 × (30 ÷ 1000) × (0.5038 × 0.85 + 0.092 × 0.527)
  = 0.7794 × 0.4767
→ e ≒ 0.37 V

電圧降下量(V)を使用電圧(V)で割り、百分率に換算して許容値と比較します。

電圧降下率 = ( e ÷ 使用電圧 ) × 100 [%]

許容電圧降下率の基準(内線規程より)

引込線取付点からの距離低圧受電(構内変圧器なし)高圧受電(構内変圧器あり)
60m 以下2%3%
60m 超〜120m 以下4%5%
120m 超5%6%
判定例:e = 0.37V・使用電圧 200V・低圧受電・L = 30m の場合
電圧降下率 = (0.37 ÷ 200) × 100 = 0.19%
許容値 = 2%(60m以下・低圧受電)
→ 0.19% ≦ 2% ∴ OK(適合)
電圧降下率が許容値を超える場合は、ケーブルの断面積を大きくする・ケーブル長を短くする・負荷電流を減らすなどの対策が必要です。